- 樹木葬
- 選び方で後悔をしない!必見情報
樹木葬のお墓参りってどうするの?
(概要)
最近話題の埋葬法のひとつに樹木葬があります。ある程度の年齢を迎えた方が、人生を振り返り整理し、自ら見届けるという終活がブームですが、その中で選ぶお墓として樹木葬を挙げるケースが増えています。
しかし、見送る立場の方が戸惑うところもまだまだ多いのではないでしょうか?
家族や友人などが樹木葬を行った場合、お参りの仕方はどのような作法で行うものか、一般的なお墓参りとはどう違うの?と気になりますね。
今回は、樹木葬でのお参りの仕方やマナーについてご紹介します。
(本文)
樹木葬には2つのタイプがあります
人が亡くなったあとの供養方法は、時代の流れとともに変化していると言えるでしょう。
ここしばらくは火葬され、石のお墓に入るというのが一般的でしたが、いわゆる普通のお墓に入らない新しい形、樹木の根元に遺骨を埋葬する樹木葬が注目されています。自然にかえり、ゆっくり静かに眠りたいという新しい発想の埋葬法です。
でも、まだまだなじみの薄い樹木葬です。仮に親から樹木葬を希望されたらどうでしょう?本人の望みを叶えてやりたいと思っても、疑問点や不安が強くあるかもしれません。
「だいいち、お墓参りはどうなるの?何か特別なマナーがあるの?」と、家族にとって戸惑う場面も多いことと思います。
現に樹木葬の場合、一般的なお墓参りの仕方とは異なる部分があります。まず、樹木葬における2つのタイプ、里山型と公園都市型の違いを知っておきましょう。
【里山型】
里山型の樹木葬は、中心市街地から離れた場所にある広大な里山の中。墓地として定められた区画に、樹木を植えて遺骨を埋葬する方法です。日本で最初に行われた樹木葬も里山型だったと言われ、自然に最も近い形と言えるかもしれません。
遺骨は樹木の根元に納められ、目印の墓標を立てる場合もあります。里山型の樹木葬では1本の木に対して1人、あるいはご家族など数人の遺骨を一緒に埋葬することが多いのも特徴です。
【公園都市型】
公園都市型の樹木葬では、都市部の中にある特定の敷地内、霊園や墓地の樹木が植えられた区画内に、複数の遺骨と一緒に埋葬されることが多いです。便利な場所でもあるので、お参りしやすいというメリットがあります。
個別埋葬の場合は代々の継承が可能なところもあります。一定期間が経過したら、永代供養塔に合祀されるところもあります。また、樹木以外の植物を植えて庭のような区画を造るガーデニングタイプもあります。
お参りに持参するものやお参りの仕方について
2つの種類の樹木葬に続いて、それぞれの樹木葬でのお参りの仕方をご紹介します。
樹木葬は宗教や宗派を問わないところが多いので、お参りの作法に複雑さはありません。
【里山型のお参り】
里山型の場合は、お参りの時期に規制のあるケースが多いです。それゆえ、墓地の管理者に対し、お参りの時期の確認を入れなければならないことがあります。
里山は整備が必要な条件下にあり、都市部と違って敷地も広く、管理者の準備期間がいるからです。管理者の負担が大きくならないよう、お参りの時期が限られているところが多いです。
また、通常のお墓参りでは線香に火をつけるためにライターやマッチを持参しますが、里山での樹木葬では着火が山火事の原因になる危険性が高いことから、火の使用が禁止されています。線香やロウソクは使えないという認識が必要です。
自然の中にあるお墓では、お花の供え方も違います。一般的なお墓参りではお墓に設置した花瓶に花を供えることが多いですが、環境的配慮から花瓶の使用は控え、お花は直接土の上に置く形になります。
里山型の樹木葬のお参りは山の中に入ることになるので、動きやすく多少汚れてもかまわない服装で出かけることをおすすめします。雨で地面がぬかるんでいたり斜面を歩く場合など、滑りにくい靴を履くようにしましょう。
天候や時間帯も考慮しましょう。季節や天候によって山道は急に暗くなることがあるので、午前中か午後の早い時間に済ませるようにすることをおすすめします。
里山で雨に降られると大変滑りやすいので、天候が悪くなりそうな日は、なるべく無理をせず控えることです。
【公園都市型】
公園都市型の場合は里山型と異なり、火の使用が可能なところが多いです。ただし、墓地や霊園の運営方針によっては、お供え物を置けないこともあり事前の確認が必要です。
墓標の代わりであるシンボルツリーの前で供養をします。樹木に向かって手を合わせるという独特のお参りの仕方ですので、心情的にも大変落ち着くかと思います。
しかし、多くの方の骨が一緒に埋葬されることを想像するだけで違和感を覚えるようなら、最初から1本の樹木に1人分の遺骨を埋葬するスタイルをとることがおすすめです。
もちろんマナーとして、里山型・公園都市型の樹木葬ともに、周辺に迷惑がかかるような騒がしい行為はいけません。ゴミを持ち帰るなど、一般的なお墓参りと同様の注意を払いましょう。